「退職して、全く違うことをやります」
会社を辞めて、期間限定でプロの翻訳者としての道を駆け上がる決断をしてから1ヶ月あまり。
今週、ようやく会社全体にその決意が知れ渡ることとなりました。
(具体的に何をやるか、までは言ってません)
うちの会社は、「社内報で発表するまで誰にも言うな」というスタイルで、発表されてから引き継ぎができる状態になるのです。
とはいえ通常親しい人にはなんとなく伝えているものなのですが、私は本当に誰にも何も言ってなかったので、どんな反応が返ってくるか予想しつつ、ある意味楽しみにしていました。
そうしたら、思いがけず「今、この選択ができること」のありがたさを身をもって知ることとなりました。
今日はそんな、「アラフォー独身女性のキャリアチェンジに対する会社の方々の反応」から得た気づきをお話します。
Contents
「ぬるま湯から出る」宣言に対する一般的な反応
私の今いる会社はかなりホワイトです。
ただこれはあくまで現状の話で、この1、2年で会社を取り巻く環境も大きく変わりました。
それでも、「中の人」たちは私も含め、あまり危機感を持たずにのんびり仕事をしています。
なので、ひたすら現状維持や安定を望む人が多いです。
そんな中、あえて「ぬるま湯から出る」宣言をしたらどうなるでしょう。
私が予想していた反応は、
「何で辞めるの?もったいない。そこまでしてやりたいことなの?何するの?」
でした。
実際は、「よく決断したね、応援する!」といった好意的なものが多かったです。
特に同年代からはそういう受け止められ方をしました。
もちろん、裏では別のことを言われているかもしれませんけども。
社長にはかなり引き留められたのですが、
「それで幸せになれるなら止めはしない。もし失敗したらいつでも戻ってこい」と言われました。
ありがたいお話。ですがもちろん、前を見て進むのみです。
「出たいけど出れない人」の反応
私の「カミングアウト」に対して、「カミングアウト返し」をしてきた人がいました。
それは、「自分もずっと辞めようと思って準備をしてきた。今回○○さんが辞めることで背中を押された感じがした」という内容でした。
お子さんがいらっしゃる、同年代の男性です。
会社の中での立ち位置に苦労しているのは知っていたのですが、そこまで「辞める」決意をしていたとは正直意外でした。
でも、「果たして本当に辞めるだろうか」と私は思いました。
なぜなら、彼が3、4年前からそういう決断をして準備をしていると言っていたからです。
私はこの言葉を聞いた時、彼の後ろに「少し前の自分」が重なって見えました。
変えたい、変わりたい、変わるために少しずつ「努力」している自分の姿です。
そして、「変わりたい」と思っているだけの自分の姿です。
この同僚は、家族を支えていかなければならない身です。
そんなに簡単に決断できるものではないでしょうし、外野がとやかくいう問題ではないのもよくわかっています。
ただ、これからお子さんもどんどん大きくなります。
そして会社の中での環境、社会全体の状況も変わっていきます。
その状況で、本当に行動に移せるときが果たして来るのかな、
もうここからチャレンジするのは無理だな、という年齢になった時に
「あの時やっぱり決断しておけば」と思わないでほしいなと非常に勝手ながら思いました。
「違う人生もあったかもしれない」と思う人の反応
さらに私にとって意外だったのは、隣の人の反応でした。
私の隣は、定年を過ぎて嘱託社員としてのキャリアもいよいよあともう少し、という60代半ばの女性です(以下、Aさんとします)。
隣にいながら、業務上で必要があればしゃべる程度の関係です。
特にこの1年くらいは、しゃべり始めるととりとめのない会話が続いてしまうため、なるべく話しかけないようにしていました。
「突然なんですが、会社辞めることにしました」
そんな私の言葉に対して、Aさんは、
「やっぱりねー、このところ雰囲気が変わってたからなんかあると思ってたのよ」と言いました。
マジか。すごいなこの人。
「辞めるかもなと思ってた」と言ったのはAさんだけです。
Aさんはマイペースで我関せずなタイプだったので、余計に意外でした。
そして、さらに意外なことが起こりました。
オフィスフロアではなく別室にいた時に話したのですが、Aさん、しゃべるしゃべる。
Aさん自身のアラフォーの頃、もっと若い頃、40過ぎて、50過ぎて、そして今。
時代が違う、若い頃は女性の仕事はお茶くみだった、ずっとこの仕事を続けてきた、能力のある人からこの会社を辞めていく、もう何人見送ったことか、○○さんまで見送ることになるとは・・・
そして、
「私も若い頃にスキルを磨けば良かった」
と。
どんな生き方をしても、後悔しない生き方はないと思います。
ただ私はAさんの話を聞いていて、強い「後悔の念」を感じました。
Aさんは結婚されていてお孫さんもいて、話を聞く限りお金にも全く不自由していません。
それでも、Aさんの中にずっと「スキルを積み上げること」をしてこなかった後悔があったのだろうなと感じたのです。
今、この選択ができる環境に感謝する
私が今回、これまでと全く違う生き方をすると決断して行動できたこと。
これは、私が独身で、親もまだ元気で介護不要であることが大きいです。
経済的な面でも、当座生活するには困らないだけの貯蓄はあります。
そして、アラフォーという年齢であること。
決して若くはないですが、まだ新しいことにチャレンジする気力と体力があります。
ありがたいことに、とてもとても恵まれている環境にいます。
ただ、これらの環境が、1年後いや半年後もあるかどうかは、誰にも保証できません。
少なくとも、今、この瞬間はあるのです。
だから今、環境に感謝しながら精一杯やるしかないなと、ひょんなことから身近な人の人生感を垣間見て、強く思いました。
番外編:「事後報告」慣れした母親の反応
Aさんと同年代(60代半ば)の母親にも今週、久々に連絡しました。
私「突然だけん、会社辞めることにしたで。(少し説明)」
母「わかった。体に気をつけてね」
・・・。
通話時間、5分。
この反応は予想通りでした。
母親の「わかった」は娘の私が使う「わかった」と同様、
実は良くわかってないということは娘にはよくわかるのです。
asaさん
まだ1月はありますが、お疲れさまでした。
会社、やめる時、だれかがやめる時、
気がゆるむのかカミングアウトが結構ありますよね。
その人の人生を垣間見る。
ただ、自分に関しては、いろいろなことが積み重なってのその決断。やはり、何か行動を(変わろうとして)起こしてなければ、決意してなかったこと。
asaさんが、次に向かって、エネルギーに満ち溢れてるのが想像できます。
まだまだ、これからも、お互いがんばっていきましょう^^
naoさん、こんにちは。
ありがとうございます!
そうなんですよね。
隣の席の人がどんな人生を生きてるかなんて考えたこともなかったんです、これまで。
ものすごい勢いで話されたんで、ああ、いろいろあったんだなと思いました。
エネルギーは今、トライアルに全て吸い取られてます(笑)
吸い取られたエネルギーがきっちり「結果」に変換されるようにあれこれやってます。
ほんと、まだまだこれからです。
お互い頑張りましょう!!