トライアル

トライアル3社目と、ふるさとの名物料理

良くなった、しかしまだまだ

3社目のトライアルの課題文を提出しました。

今回も結局、提出期限ぎりぎりまで悩みに悩みながら、「今のベスト」で提出しました。

自己評価としては、今回が一番「できている」と思います。

 

ただし、いろんな課題は残りました。

これまでに認識していた課題、そして新たに浮かび上がってきた課題。

「新たに浮かび上がってきた課題」にフォーカスして、少し振り返っておきます。

 

トライアル概要と、取った対策

概要

 

前の2社と大きく異なった点、それは「課題が複数あった」ことです。

選択制ではなく、全部出してね、というパターンです。

内容は特許翻訳と、産業翻訳+一般翻訳といった感じです。

 

特許翻訳ではない方にも、かなり苦労しました。

「誰のための文章か」を意識して訳出することを心掛けましたが、

言いたいことがうまく表現できないもどかしさを何度も感じました。

 

出題意図もかなり明確に感じられました。

明らかにこの言葉の訳し分けを見ているな、という箇所もありました。

ただ、そこのさばき方(訳語の選定・コメント)には最後まで悩み、

自分なりに「これがベスト」と思って出しましたが、

実は提出した後も、「あれで本当に良かったのか」としばらく考えていました。

 

取った対策と成果

 

前回までのトライアルは、とにかく最後のほうでバタバタしてしまい、

気持ちと時間の余裕がなくなっていたことで、ミスに気が付かなかったり、

冷静な判断ができなくなっていました。

 

その反省を踏まえ、「提出期限の2日前」を提出日としてスケジュールを組み、

それに沿って進めていきました。

(前回までは1日だけ余裕を持ったスケジュールでやっていました)

 

結果としてほぼ予定通り進めることができ、時間的余裕が生まれたことで

落ち着いて見直しができました。

 

マインドの面でも、

「ミスはまだあるはず。絶対に見つけ出す」と思ったり、

「なんかこの表現は違和感あるな、もう一度用例を検索してみよう」と思ったり、

とにかくベストを尽くそうという気持ちを持ってやっていました。

 

そんな簡単には受からない。まずはとにかく何社も受けてみること。

それはもちろんわかっているのですが、

やっぱり「突破したい」という気持ちを強く持つか持たないかで、

一つのトライアルから得られるものは違うだろうと思っています。

 

見えてきた、重大な改善ポイント

・・・とまあ、何となく「いい感じ」に書いてきましたが、

実は今回、絶対にここで対策をしておかなければならない改善点が見つかりました。

それは、「チェックスキーム全体の見直し」です。

チェックにかなり時間をかけたのに、重大なミスに提出間際になってようやく気付く、

ということがあったからです。

チェックにかける時間と品質の関係

 

今回チェックをしていて、その度に訳語そのものや形式的なミスなど、

いろんなミスが見つかりました。

 

その過程でふと頭に浮かんだのが、「おでんの灰汁取り」です。

大学時代、スーパーのデリカ(惣菜)部門でバイトしていて、

おでんはそこの看板商品でした。

牛すじを入れるおでんだったので、まぁ灰汁がひっきりなしに出てくるんですね。

 

取っても取っても湧き上がってくるこの感じ。

何度訂正してもまた別の箇所の粗が見えてくる自分の訳文が、

おでんがたんまり入った四角い鍋に見えました。

 

灰汁が出やすい素材っていうのは確かにあるんですけど、

同じ素材を使っても灰汁の出方に違いがでるのは、

やっぱり「下ごしらえ」の違いなんですよね。

つまりは、これまで積み重ねてきた勉強、事前準備、そして背景調査です。

丁寧に下ごしらえをした牛すじも、そこまで灰汁は出てこないんですよ。

 

そして出てくる灰汁は取るしかないんですが、どれだけ効率よく取れるかですよね。

灰汁取り用の目の細かなおたまを使えば、きれいに、そして簡単に灰汁は取れます。

私のチェックスキームは、

恐らく穴が大きめの穴あきおたまのようになっているんじゃないか、と思いました。

 

そして、灰汁は完全になくなることはありません。

どこかで区切りをつけて、「どうぞ」とお客様にお出ししなくてはなりません。

今回、私は「穴あきおたま」で延々と灰汁取りを続けてしまっていました。

 

訳抜け文提出未遂事件

 

それだけ時間をかけていたにもかかわらず、最終日の提出間際になって、

(段落の最後の)1文が抜けている」箇所があることに気が付きました。

このまま提出していたら、間違いなく一発アウトです。

気づいた時、「えっ??」と思わず声が出ました。

 

発生した原因は、調査用のファイル

(原文+訳文+調査した資料などが貼りつけられているもの)からのコピペ漏れです。

そして、原文と訳文をプリントアウトして赤ペンで消し込むという訳抜けチェックを

していたのに、気づきませんでした。

(当然、該当箇所は赤ペンで消し込まれていないのに、「消し込まれていない」ことに

気づいていませんでした)

 

提出直前まで気付かなかった原因は、

  • 他の課題文では2度、3度この作業をしていたのに、この課題文では実質1回しかこの作業をしていなかった
  • その課題文は、文章を大幅に変えることがなかったので、もう一度消込みをしなくても問題ないだろうと思い込んでいた
  • 赤ペンで線を引くだけだったので、「引いていない箇所」が目に入ってこなかった

このあたりにあると思っています。

 

時間をかけているのに、ミスが正しく検出されないのはチェックでもなんでもなく、

ただの時間の無駄です。

 

ですので、チェックの項目、方法、順番、一旦すべて見直します。

自分のミスパターン、今までのチェックの問題点の洗い出し、

ミス防止に関するビデオセミナーの再聴、

卒業生、他の受講生のブログなどから「ワザ」を盗むなどなど、

早急に改善案を練ります。

 

実は、手元にいま1件チェックのトライアル課題文があります。

(「チェッカー可」で応募して、頂いたものです)

ここからも自分のチェックスキーム確立のヒントがあると思うので、

トライアルをやりつつ、チェック方法の見直しをします。

そして次なるトライアルに進みます。