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たまにはいきなりまとめます
仕事が速いのにミスしない人は、何をしているのか?という本を読みました。
なぜこの本を読んだのかと言いますと、
私が「仕事が遅いのにミスをする」、そして
「同じ失敗を何度も繰り返す」タイプの人間だからです。
自分と対極にある人は一体どんな行動をしているのか、
「仕事の速さと質」の両立についてのヒントを得るという目的を持って、読みました。
この本を読んで得たことをまとめます。
- 脳に負担をかけない仕組みづくりが大切である
- 視点を変えることがミス防止に効果絶大である
- 「失敗」が失敗かどうかは捉え方次第である
最近の自分の失敗をもとに、それぞれお話していきます。
1.脳に負担をかけない仕組みづくりが大切である
うっかりミスをしてしまった時を想像してほしいのですが、
だいたい、「眠かった」とか「集中力が落ちていた」時ではないでしょうか。
私も、普段しないようなしょぼいミスをしてしまい、愕然となることがあります。
これに対して、「集中します」「気を付けます」では何の意味もありません。
ずっと集中する方法など、ないのですから。
必要なのは、「余計なことに脳のリソースを無駄食いさせないこと」で、
「どんな状態でも同じ結果が得られる仕組み」を作ることです。
本で紹介されていた方法の一部をご紹介します。
- 「今日帰りにスーパーで〇〇を買って帰る」などの必要だけどずっと脳の中に留めておく必要のない情報は、リマインダー機能を使ったりポストイットに書き出して、外部記憶にすること
- チェックリストの1項目は1つの作業に限定すること
- マニュアルを誰がいつ操作しても同じ結果が得られるように作成すること
人間の集中力には限りがあります。
限られた集中力を「重要なこと」に振り分けるために、
「重要でないこと」は上のように仕組み化して省力化すれば、
ミスも減って作業にかかる時間も減る、つまり「速くて正確に」仕事ができるのです。
なるほど、わかった、早速取り入れてみよう!
・・・その前に、少しだけ考えてほしいことがあります。
「重要なこと」と「重要でないこと」、つまり優先順位が明確になっているでしょうか。
私は実は、ここがごちゃまぜになっていて、
「重要でないこと」に延々と時間を割き、その結果「重要なこと」へ集中できず、
時間をかけたわりによい成果を上げられない、という状況にいました。
具体的には、翻訳後のチェックで「どちらでも間違いではない」言葉の選択に
延々と悩み続け、結果、「重大な誤訳」を見逃してしまうといったようなことです。
これに対して、次のようなルールを作りました。
- 今悩んでいる言葉は重要なのか、そうでないのかをまず考える(重要というのは、そこがわからないと内容全体の理解ができない、誤訳につながる箇所です)
- 重要なものはピンク、そうでないものは黄色でマーキングする
- 重要と判断したものについて、15分で時間を区切って調べる
- 時間内に終わらなくても、メモして一旦やめる
- 重要でないものは、重要なものが全てクリアになってから着手する
正直、まだ甘い(仕組み化できていない)ところがあります。
特に、最初の一歩の「重要かそうでないか」を分けるためのリマインダーがないので、
気が付いたら「どうでもいいこと」を調べはじめていた、ということになりそうです。
運用しつつ、改善していきます。
2.視点を変えることがミス防止に効果絶大である
この本を取り上げていたビデオセミナー(3000号:量と質と優先順位の話)で、
私はとんでもない勘違いをしていたことに気付きました。
それは、
「ダブルチェックとは同じチェックを2度する」という意味ではないということです。
常識・・・ですかね。ですよね、きっと・・・。
同じ方向の、同じ目の粗さのフィルターを同じ人が何度操作しようと、
ミスを劇的に減らすことはできず、
「角度を変える」ことが大切だと、本の中でも紹介されていました。
例えば、次のような方法です。
- チェックリストを逆さに持って別の人がチェックする
- チェックリストを下の項目からチェックする
- 表をグラフ化してみる
- 違う言葉で説明してみる・視覚化してみる
一番下の「違う言葉で説明してみる・視覚化してみる」というのは、
本の中では別の章(コミュニケーションのコツ)で紹介されていた方法です。
「それってどういうこと?」と違う言葉で(自分の言葉で)説明したり、
図解したりすると、自分の思い違いに気付くこともあります。
なので、ダブルチェックの機能も果たしていると考えてリストに入れ込みました。
私は先日受けたトライアルで、「納品直前まで一文訳抜けしていた状態に気づかない」
という重大なミスを起こしました。
対策として、そもそもの1文訳抜けを防ぐ仕組み(コピペをしない、どうしても必要な時は文字数を確認するなど)と同時に、ダブルチェックを取り入れることにしました。
はじめは英語を見て、対応する日本語を消し込み、ダブルチェック時には日本語を見て、対応する英語を消し込みます。
これは実は、ビデオセミナーで管理人さんがおっしゃっていた方法そのままです。
その他、下の段落からチェックする、というのも考えましたが明細書の流れを断ち切ることになるのでどうかな、と思っています。
逆にその方がミスがわかりやすいのかもしれませんが。
このあたりもまだ、試行錯誤が必要ですね。
3.「失敗」が失敗かは捉え方次第
まずは、失敗を認めること
「失敗は成功の母」を持ち出すまでもなく、
失敗は成長のきっかけになることは、皆さんご存知だと思います。
でも、失敗をただ重ねるだけでは成長しませんよね。
本の中では、まず「失敗を認めること」が大事だと書かれています。
それは、失敗を自己正当化して、他人や環境に責任転嫁することで
「ミスを改善しよう」という気持ちを持たなくなってしまうからです。
過去に必ずヒントがある
そして、ミスの原因は何だったのか、とことん考えることです。
失敗は「過去に必ずヒントがある」と本にも書かれています。
1件の重大な事故の背景には29件の軽微な事故があり、
その背景には300件の「ヒヤリ・ハット」となる出来事がある、という
ハインリッヒの法則からもわかるように、
過去のヒヤッとした300件を無視してきたことによって、
同じ失敗が繰り返され、さらにもっと重要な失敗が引き起こされるのです。
自分自身に置き換えて考えてみます。
私は本当に同じ失敗を何度も繰り返してきました。
一番改善したいのに改善できていない失敗は、
「物事の優先順位がわからずにどうでもいいことに時間を使ってしまうこと」です。
その都度起きた失敗について、失敗の現象、原因、対策を書いていましたが、
目だった効果はありませんでした。
失敗を繰り返す原因、それはやはり、過去の失敗をきっちり分析できていないことと、
得た分析結果を「仕組み化」にまで落とし込めていないからだと思っています。
実はこれを書いている今も、まだ解決策は見えてきていません。
解決のために必要だと思っていることは、
- 目標を明確にする。1日にやることを明確にする(ポストイットに貼りだす)
- 1つ1つの作業に使える時間を決める
- 同じ失敗をした・しそうになった時に何を考えていたのかを記録して分析する
- できているかどうかを定期的に振り返る
ですが、もう少し細かくしないと仕組み化できる気がしません。
「考えます」で逃げたくはないですが、「なぜ今自分はこれをしているのか」と
常に考えながら、よりよい改善策を模索していきます。
失敗かどうかは、時間範囲を設定してはじめて決まる
これ、どういうことかすぐわかりますでしょうか。
私ははじめ、よくわかりませんでした。
本の中では、「初めて歩いた赤ちゃんが5秒もしないうちに転んでしまった」のは
その瞬間で見れば失敗かもしれないが、
長い目で見れば歩けるようになるために必要な「成功」の一部である、と
説明されています。
要は、「今失敗と思っていることも、長い目でみたら成功かもよ」ということですね。
ビデオセミナーの中では、管理人さんが「1年後何百万稼げるようになる、という
スパンで見た場合、トライアルに1度や2度落ちたことは失敗にならない」と
いうお話をされていました。
今、私がこうやって「なんで同じ失敗を繰り返してしまうのだろう」と悩んでいることも
1年後、3年後、もっと先から見た時に、「あれは必要なステップだった」と
思えるのかもしれません。
もちろん、そのためには改善のための努力をして、少しでも改善できたという体験を
積み重ねていく必要があります。
過去の失敗から学び、仕組み化すること。
ここでは紹介しませんでしたが、
対人関係でのミスを防ぐ方法なども本では紹介されています。
大切なのは自分で失敗を克服し、より良くするために考えることです。
興味があるかたは是非どうぞ。