訳語確定の試行錯誤

あのお方はやっぱりすごい

昨日、日本語が原文の英文明細書の対訳学習を終えました。

日本語の表現を拾うことと、英文で説明を追いかけて理解できるかどうかを確認することが目的でしたが、自分の日本語が不自然な箇所をいくつも発見しました。

主語・述語が遠いとか、複数の修飾語の順番がわかりづらいなどです。

ミスノートがまた厚くなりました。

また、恐らく日本人による英訳だと思うので、たまに「ん?」となって類似の表現をgoogle patentsで探すこともありました。

 

今日はそのうちの一つを取り上げます。

そこに切れ目は見えなかった

次の文章は、超音波画像診断装置の制御方法についての一文(の一部)です。

The method comprises:a step of transmitting an ultrasound beam from an array transducer in which a plurality of elements are arranged to a subject; (以下他のstepが続く)

 

下記のような状況です。

アレイトランスデューサと呼ばれる超音波を送受信する機械の先端の部分(素子)から被検体へ超音波を送信するステップのことを指しています。

この文章、私はこう訳しました。

a step of transmitting an ultrasound beam from an array transducer in which a plurality of elements are arranged to a subject

複数の素子が被検体に向かって配列しているアレイトランスデューサから超音波ビームを送信するステップと、

公開特許公報(こちらが原文です)はこのようになっていました。

複数の素子が配列されたアレイトランスデューサから被検体に向けて超音波ビームを送信する工程と、

私は「array transducer in which a plurality of elements are arranged to a subject」までをひとかたまりで見てしまっていましたが、

本来は、「array transducer in which a plurality of elements are arranged」までということですよね。

確かに、transmitting fromとなっているのですから、toは向かう先であるのが自然です。

それに、「~に向かう、面して」ならば「arranged to~」ではなく、「arranged towards~」などになりますね。

先ほどの画像のイメージが頭にあって、「素子が被検体に向かって整列している」という言葉に疑問を持ちませんでした。

 

ただ、自分のミスを棚に上げてなんですが、この英語ちょっとわかりにくいような・・・

to a subjectをfromの前に出して、

a step of transmitting an ultrasound beam to a subject from an array transducer in which a plurality of elements are arranged

としたらわかりやすいような・・・と思いながら、

「オブザーバー役」として機械翻訳にかけてみることにしました。

そうしたらちょっと面白いことになりました。

機械翻訳はどう判断する?

次の文章を、それぞれ機械翻訳にかけてみました。

a step of transmitting an ultrasound beam from an array transducer in which a plurality of elements are arranged to a subject

機械翻訳A
複数の要素が配置される配列変換器から主題まで超音波ビームを送るステップ

機械翻訳B
一つのテーマに複数の要素が配列された、一連のトランスダクターから超音波を送信するステップ

機械翻訳C
複数の要素が対象に配置されているアレイ変換器から超音波ビームを伝達するステップ

機械翻訳D
複数の素子が配列されたアレイトランスデューサから超音波ビームを被検体に送信する工程。

to a subjectをビームの送信対象として訳したのはAとDですね。

しかし、Dはどっかからデータベースを吸い取っているのか?と思う精度ですね。

ちなみに、Dが生成した訳文を訳し戻ししてみると・・・

Transmitting an ultrasonic beam to an object from an array transducer in which a plurality of elements are arranged.

お、すごい。(他のはぐちゃぐちゃのままか、さらにカオスになりました)

 

ちなみにDの正体は、google翻訳です。

以前「feature」を機械翻訳がどう訳すかが気になって同じようなことをしたことがあるのですが(こちらの記事を参照ください)、そのときもgoogle先生は非常に優秀でした。

恐るべし、google。