台風接近中
台風、来てますね。関西ですが、風がびゅんびゅん吹いてます。
前回の大雨で被害を受けたところへも行きそうなルートを通っていくんですね。何事もないことを祈るのみです。
しかし、日曜日でまだ個人的には良かったです。平日だったら、たぶん通勤時間帯直撃なタイミングだったと思うので。
さて、ここ数日表面張力にはまってました。特許明細書を読みだすと、動的表面張力といって、温度や粘性や流動性の話まで入ってくるものが多く、歯が立たないものも正直多かったです。
今日は結局、表面張力って何なの?という話を、界面活性剤の働きとともに少し自分の言葉で、なるべく専門用語に頼らずに、まとめてみようと思います。
表面張力ってなぁに?
表面張力とは、表面をできるだけ小さくしようとする力です。
・・・これじゃわからないですよね。順を追って説明します。
久々に微妙な絵を描きました。
表面が盛り上がりすぎですが、容器に入った水です。

水の分子が容器の中に満たされています。
同じ水ですが、実は水中の分子(青い方)と表面にいる分子(ピンクの方)では、ちょっと性質が違います。
水中の分子は、四方八方を他の水分子と引き合っています。そのため、あまり自由には動けないのですが、安定した状態になっています。
表面にいる分子は、一部を気体と接していることになりますが、気体中の分子はものすごいスピードで動いていてなかなか出会えないので、引き合うことはできません。
水中の分子と比較すると、気体と引き合えない分、分子にかかっている力が少ないことになります。これは水中の分子より自由に動けるということになります。自由に動けるというのは、不安定な状態ですね。
人間も同じですね。束縛しているもの、背負っているものが少なければ、自由に動ける。その分ふらふらして不安定になる。で、何とか安定させようと模索する・・・
・・・なんか身につまされる思いがしますので、脱線はここまでにして話を戻します。
表面の状態は水分子にとっては不安定な状態なので、安定化の方向に持っていこうとします。
ではどうするか、というと、この不安定な部分をなるべく減らそうとするんですね。つまり、表面積をできるだけ小さくしようとします。
一番表面積が小さくなるのは球形です。なので、球形になるように表面が盛り上がり、それが表面張力となって表れる、というわけです。
表面張力の大きさは、液体中の分子と表面の分子の自由度の差が大きいほど強くなります。
つまり、液体中の分子が強く引きあっているほど自由度の差が大きくなるので表面張力が強くなります。水は他の液体と比べてかなり強い力で引き合っているので、表面張力がとても大きな液体なんです。
界面活性剤の働き
表面張力は、いろんな分野で重要な働きをしています。
例えば、撥水処理をしたレインコートや、ガラスの曇り止めなどです。表面張力を高めたり弱めたりすることで、望む性質の表面を作り出しています。
ではどのように表面張力を高めたり弱めたりするのでしょうか。
いろいろありますが、ここでは表面張力を弱める働きをする、界面活性剤の話をしたいと思います。
界面活性剤は、水と馴染む部分(頭の部分・親水基)と、水と馴染まない部分(しっぽの部分・疎水基)を持っています。
界面活性剤が液体中に投入されると、頭の部分を水中に突っこむ形で、表面に整列し始めます。


界面活性剤の親水基と表面の水分子が引き合うことで、表面の分子が持っていた自由度は下がっていきます。
つまり、表面が安定化に向かうので、表面張力も下がります。表面張力が下がれば、水が染み込みやすくなります。
そして、下の図のように界面活性剤が水の表面を完全に覆ってしまいある濃度に達すると、水中であることが起きます。

水面に整列できない界面活性剤が、水中で頭を外側にして丸くなり、「ミセル」という集合体になります。
ミセルの内側は疎水基になっていて、疎水基は油とは馴染むので水中の油汚れを取り込んでしまいます。
これが、洗剤が汚れを落とす原理になります。

ちなみに水面に界面活性剤がずらっと並んだ状態にならなければ、ミセルは形成されません。
つまり、必要量の界面活性剤を入れなければ、油汚れを落とすことはできないということです。
表面張力を下げて、水が染み込みやすくなる。
そして、本来水と混じらないものを、ミセルを形成することで混じるようにする。
これが界面活性剤の性質になります。
この性質が、身近な様々なものに利用されています。
機会があれば、また紹介したいと思います。
7/28(土)の学習記録
学習時間:15h45m
項目: 表面張力の学習続き
目標: 10h 実績: 14h25m
メモ: 用例.jp続き、ノートまとめ、特許を読む、マインドマップまとめ
項目: スピンコートと表面張力の明細書の続き+まとめ
目標: 2h 実績: 未完了
メモ: 今日やります
項目: Tradosを操作してみる
目標: 2h 実績: 未完了
メモ: 表面張力の明細書読みに時間をかけすぎた。眠くなった時にやろうと思うと大抵こうなる
項目: 読書「身の回りの表面科学」
目標: 1h30m 実績: 1h20m
7/29(日)の学習計画
項目: スピンコートと表面張力の明細書の続き+まとめ
目標: 2h
メモ: 昨日の積み残し
項目: Tradosを操作してみる
目標: 1h30m
メモ: 昨日の積み残し。今日こそは
項目: IBM社レジスト特許を読む(1)~
目標: 10h