仕事の記録

2020年38週目のログ:作業興奮<達成感<<<好奇心

38週目の記録

  • 実ジョブ(英日特許翻訳):1件寝かせて次に着手
  • トライアル応募

 

手持ちの案件をとりあえず完成させましたが、納期に余裕があるので少し寝かせています。

その隙にトライアルに1社応募して、新規案件を進めています。

 

トライアルは条件を絞りつつ(相応のレベルで合格したら同分野の実ジョブがすぐ見込めると思われる会社を優先して)受けているので、1社1社じっくりと分析してCVを作成しています。

1箇所だけではなく、いろんな媒体に求人要項を載せている会社が多いので、とにかく全部情報をさらってCVをカスタマイズしています。ただ、今回応募したところはやはり少し自分のスペックが足りないかもしれません。

応募後、全く音沙汰がないのでここは縁がなかったと思って来週もう1社応募する予定です。

 

仕事に興味を持てるありがたさを実感する

そんなこんなで、いろいろと「待ち」であるものが多くて一瞬やる気ゲージが急下降したので、用語集作成の時間を挟んだりしていました。

作業興奮というやつですね。私の経験上、「用語集作成」は作業興奮を呼び起こすにはかなり優秀だと思います。

どうやって加工すれば早くできるかな、と考えたり、実際に用語数として反映されることによって得られる達成感がその理由ではないかなと思っています。

 

基本的に翻訳作業をし出すと、途中で大幅にやる気ダウンすることはありません。

常にタイマーをセットして、Excelの表に所要時間と処理ワード数を記録ながら作業しているので、これも「見える化」で積み上がっているのがわかるのと、前の1時間より処理ワード数が増えたら単純にうれしいのもあります(実際は翻訳している箇所によって大きく上下しますけどもね)。

そして、1日の目標処理ワード数と全体のスケジュールも設定しているので、やはりそれより早く進捗していると気持ちは軽くなり、「明日も頑張るぞー」となります(単純ですね・・・)。

 

でも、何よりも集中力やアウトプットに影響するのは、やはり「翻訳に没頭しているかどうか」だと思います。

今回の案件、決して楽ではないのですが、「なるほどそんなアッセイがあるのか」「だからそういう対照を置くのか」などなど、いろんな気づきがあってなかなか楽しいのです。

そんな感じのときはタイマーの音にも気づきません。「フロー状態」とまでは言えないとは思うのですが、疲れることなくできる「ノリノリ状態」ですね。

 

この状態に入るためには、やはり「ほどほどの難易度」のものがよいのだろうなあと、(どこかの本にも書いてあった気がしますが)実感しています。

直近の案件は、割とやりやすい案件(調査前から大体内容がわかっていて、繰り返しやファジーマッチが多い)が続いていたのですが、その時には「1時間にこれだけ進んだ」といううれしさはあっても、今回ほどの没入感はありませんでした。

どんな案件でも興味を持ってノリノリで仕事をするためには、やはり広くいろいろと勉強して知識の点をつなげておくことが大切なのだろうなと思います。

直近の「割と淡々と進めてしまった案件」も、自分のその技術に対する解像度が低かっただけでピンと来なかっただけかもしれません。

何はともあれ、自分を成長させつつ仕事ができるのは幸せなことだと思います。

今は正直あまり時間が取れていないのですが、「仕事を楽しむ」ためだけでなく、もっとレベルを上げて年収を最大化するために、もう一段登ったら勉強に振り向ける時間を積極的に確保するようにします。

 

用語集作成のプロセスをご紹介

冒頭の通り、今週は用語集を補充していました。

 

今回登録した主なものはこちらです。

呼吸器学用語集
https://www.jrs.or.jp/uploads/uploads/files/publication/jrs-yougo_e-j.pdf

日本環境感染学会関連用語英和対照表
http://www.kankyokansen.org/new/english-japanese.pdf

日本実験動物学会英和用語集
https://www.jalas.jp/files/fukushi-kyouiku/terminology_en_jan.pdf

今回の案件で複数回引っかかってきたものもあって、早速助かっています。
バイオメディカル寄りですが、かなりありがたい用語集だと思います(どれも良いですが、一番下のはバイオ系では案外出てくる+なかなか通常の辞書にはない+わりと加工しやすいのでおすすめです)

今回はすべて精査せず放り込んでいるので、自作の用語集とは別の「外部からの用語集」という用語ベースに、ソースを記載して追加しています。

自作の用語集もそうですが、「どこで出てきたか」はやはり重要な情報です。この「外部からの用語集」からヒットしたものに関しては、翻訳中は必ず裏取りをします。

ソースの登録は、Trados上(Multiterm)であれば、講座卒業生のnaoさんのこちらの記事がとても参考になると思います。

Tradosの使い方・超便利!自分だけのメモ付きオリジナル用語ベースの設定大公開!!
https://nw-translator.com/?p=1988

 

用語集の作成方法もだいぶこなれてきました。

やり方は人それぞれだと思いますが(元データの形式にもよりますしね)、参考までに私の中での「汎用性が高くてそこそこ早い」方法をご紹介します。

100%すべて完璧に用語集化することは意図していない(加工不備などが生じたり、手修正も必要なため)ので、その点はご了承ください。

<全体の作業手順>

データを秀丸に移す

ヘッダーなど不要な箇所を消去(後にすることも)

英語側のカッコ書き(略称など)を削除(マクロ使用その1)

カンマを●などに置換
余計なスペースを削除
英語と日本語の間にカンマを挿入(マクロ使用その2)

Excel上で「区切り位置」をカンマにして英語・日本語で列を分ける

うまく加工できていないところを調整or削除
●などに置換していたもともとあったカンマを戻す

CSV UTF-8(コンマ区切り)で保存

マクロ使用その1のマクロは、例えば、deoxyribonucleic acid (DNA) のように略称や他の表現がさまざまなカッコで記載されている場合に、このまま登録するとCATツール上でヒットしにくくなってしまうので基本的に削除しています。日本語側はケースバイケースで対応しています。

参考までに、置換式を2つご紹介します。

[]()<>つきの表現を削除する正規表現

検索
<.+>|\(.+\)|\[.+\]
置換
(ブランクのまま)

マクロ使用その2のマクロは、Excelでカンマで区切るための前処理に使用します(例:abdominal cavity 腹腔 を abdominal cavity,腹腔 に置換)。

「アルファベット+スペース+漢字・ひらがな・カタカナ」のスペース部分をカンマに置換する正規表現

検索
([A-Z]|[a-z])( | )([ぁ-ん]|[ァ-ヶ]|[亜-腕]|[弌-熙])
置換
\1,\3

もともとあったカンマを●にするのと、無駄なスペースを半角スペースに置き換える処理と、上記の式とを組み合わせて1つのマクロにしています。

自作なので、あくまで参考までに、でお願いします(うまくいかないこともあります。もっとよい方法があるのでしょうけど・・・)。

もう一つ注意点としては、上の式はアルファベットと数字で始まる日本語の前にはカンマが付与されないため、そこは手で修正するか別の手段で解決する必要があります。

 

Excelのカンマ区切りについては、例えば下記サイトが参考になります。
https://poweraddress.jp/ref/csv-header/

もともとタブで区切ってある用語集は間違いなく神なのですけど、その他の用語集(特に学会関連)はとてもとてもありがたい存在ですね。