化学・物理

元日のお友達は、ホットメルト接着剤

本をアイロンにかけた、元日の早朝

お正月2日目ですね。いかがお過ごしでしょうか。

私はといえば、昨日は朝っぱらから本をアイロンに掛けてました。

 

asaさん最近おかしいと思ってたけど、

いよいよ一線超えてしまったか、なんて声が聞こえましたが

まだそこまでおかしくなってないです、たぶん。

 

何をしていたかというと、

本をバラすために背表紙の接着剤を温めて溶かしてたんです。

 

この本たちが・・・

こんな感じに。

5分ちょっと、背表紙部分にアイロンを当てると接着剤が溶けてきます。

引っ張るとこのように外れます。

製本された状態のものをカッターで切り取るよりは楽だと思いますが、

よい子の皆さんは、どうぞ裁断機を使ってくださいね。

 

熱で溶かして使う接着剤、ホットメルト

本をアイロンがけしている時に、ちょっと昔のことを思い出しました。

母親が膝が破れたズボンをワッペンで補修してくれてたなぁと。

こういう、アイロンの熱で溶かして接着するものですね。

「アイロン 補修シート」の画像検索結果

(画像はamazonより)

これも、本の背表紙と同じ接着方法を使っています。

それが「ホットメルト」という接着方法です。

 

もともと接着には興味を持っていたんですが、

元旦から遭遇するのも何かの縁です。

ということで、少し調べてみました。

 

ホットメルト接着剤って?

その名の通り、熱で溶ける接着剤です。

もう少し正確に言うと、常温では固形状で、

熱を加えることによって液体状となり、冷えたら固まる接着剤です。

 

どこに使われているの?

このホットメルト接着剤、かなり身近な存在です。

例えば、amazonをよく使われる方なら、ピンとくるのではないでしょうか。

 

これですね。段ボール用の接着剤として使用されています。

加越株式会社HPより)

画像の黒色の「グルーガン」と呼ばれる装置にスティック状の接着剤を入れ、

熱で溶かし、溶かした接着剤がノズルから出てきます。

 

他にも、身近なところではバスマットの滑り止めや、

紙パックにストローを固定するのにも使用されています。

また産業用途でも自動車の内装材の接着や電子部品の接着など、

ありとあらゆる場所に使用されています。

 

ではなぜ、ホットメルト接着剤がいろんな場所に使われているのでしょうか。

ホットメルト接着剤のメリットって?

接着剤と一口に言っても本当に様々な種類がありますので、

ここでは「接着剤が固まる方法の違い」で考えてみたいと思います。

 

接着剤が固まる方法は、下記の4つに分けられます。

(コニシ株式会社 接着読本より)

ホットメルト接着剤は、③の熱溶融型に分類されます。

ホットメルト接着剤の用途と競合するのは①の乾燥固化型が多いので、

ここでは乾燥固化型と比較してみます。

 

①の乾燥固化型の代表例は、おなじみの木工用ボンドです。

原理は上の通り、水分や溶剤が蒸発することで固まります。

 

①と③の違いで注目すべきは、

この「水分や溶剤が蒸発することで固まる」という所です。

 

接着剤を塗布してから実際に貼りつけ可能となるまでの時間を

オープンタイムといいますが、乾燥固化型は水分や溶剤を飛ばす時間が必要なので、

オープンタイムは長くなります。

つまり、作業時間が長くなってしまうということですね。

ホットメルト接着剤は接着剤そのものが溶けた状態ですので、

この「待ち」の時間がなくなり、作業時間を短くすることができます。

 

また、乾燥固化型に含まれていることの多い有機溶剤は毒性があるため、

作業性も悪く、当然環境にも悪影響を与えるため使用の削減が求められています。

ホットメルト接着剤は有機溶剤を使用しないため環境にやさしく、

有機溶剤を使用する乾燥固化型からの切り替えが進んでいます。

 

つまり、

  • 作業スピードが速い
  • 環境にやさしい

この2点が、ホットメルト接着剤の最大のメリットになります。

 

ただし、ホットメルト接着剤にはデメリットも当然あります。

そのひとつが、耐熱性が低いということです。

おおよそ、60℃前後ですので高温となるところでは使用できません。

 

耐熱性が向上すれば、もっと使用範囲は広がりますね。

調べてみたら耐熱性を向上させたホットメルト接着剤、やっぱりありました。

明日はどうやって耐熱性を上げているのか、に注目してお話する予定です。

 

本当はそちらをメインにする予定だったのですが・・・

「コンパクトに要点をすっきりまとめる力」が足りてないですね。