去年(2018年)の大晦日に次の記事を書きました。
この時は、家で海外ベンダーからのもはや何度目かわからない「納期遅れる、ごめーん」メールを前に頭を抱えていた、関西在住の真面目な会社員でした。
今、関東で、忘年会とも仕事納めとも無縁な身分で「今年はいろいろあったなー」と思いながらこれを書いています。
ほんと、いろいろありました。今年を振り返ります。
(今年、と言いつつ受講感想のダイジェスト版に近くなっていますが、ご了承ください)
Contents
2019年ダイジェスト
まずざっくり、時系列で書きます。
1月:講座受講1年経過。1年目はトライアル2社受験、どちらも不合格で終わる
2月:成功マインドに程遠いことを知る。退職をして背水の陣を敷くことを決意
3月:トライアル合格1社目
4月:翻訳会社訪問。勝利の女神を前に怖気づく。会社を退職。
5月:引越し。中国語の実ジョブゲット。その他1社のトライアルに合格。
6月~7月:中国語の実ジョブのレベル上げに精を出す
7月末~11月:実ジョブ+治験翻訳の学習を並行。トライアル4社受験、2社合格
12月:トライアルに合格しない、合格しても仕事が来るレベルで受からないことから、仕事をストップし、学習に専念することを決める(~2020年3月までの予定)
2019年の成果
今年「得たもの」は目に見えるもの、見えないものいろいろあります。
まとめると下記の通りです。
目に見える成果:
(1)実ジョブでの経験+収入(半年で約60万円弱)
(2)書く力の向上とアフィリエイト・広告収入(去年分も含んで計約23,000円)
目に見えない成果:
(1)「これから」を生き抜くためのマインドセット
(2)「やりたいこと」が見えてきた
以下、詳細です。
目に見える成果(1):実ジョブから得たもの
5月末から11月末まで約半年で、60万円弱の売上になりました。
金銭的な対価以上に、「実ジョブでのレベルの上げ方」を体験できたことが大きいと思っています。
依頼される分野がある程度固まっていること、定型的な表現もあるので「学んだことの資産化」は比較的しやすい案件だったこともありますが、はじめの5件と直近の5件とを比較すると、時給ベースでの効率は約5倍、アップしています。
そして、体のつま先から頭のてっぺんまで様々な疾患に関連する文書に触れたことで、これから特許・産業翻訳問わず医療関係の案件をこなしていくための土壌がある程度出来上がりました。
もちろん、知らない疾患のほうが大半なのですが、治療方法・検査方法などはその部位の特徴(他臓器との位置関係・血管の走行具合など)が共通していれば近いものがあるので、フックのかかりやすさは違ってきます。
「実ジョブで得たもの」ではありませんが、治験翻訳にしても同様です。
治験デザイン、統計、毒性試験などの知識がベースとなって、関連の特許明細書も読みやすくなっています。
取引先との信頼関係構築についても、学ぶところは多かったです。
私はこの取引先からの案件で、これまで案件の内容で断ったことは一度もありません。
もちろん、「これはちょっときついな」というものや「これは割に合わないな」というものもありました。
きついものはやっておくと、後で類似案件が来た時に負担・スピードが全然違うということもわかりました。
「割に合わない」ものについては、はじめはまず「使い勝手がいい」と思われたとしても、そこできっちり仕事をすれば信用につながると思いやっていました。
はじめの2ヶ月ほどは不安定ではありましたがその後は継続的に案件を頂けたので、それなりの評価はして頂けたと思っています。
目に見える成果(2):書く力とアフィリエイト・広告収入
今年(2019年)の目標のひとつに、「文章力を鍛える」という項目がありました。
それもあって、去年の年末に今のブログトップページのレイアウトに変更しました(タイトル周りはだいぶ後で変更しています)。
この時に「文章力向上」と「読書」のカテゴリを設け、ここに入れる記事を書くことも少し意識していました。

今年増えたのは、読書が21記事、文章力向上が10記事ですね(カテゴリ分けがちゃんとされておらず埋もれている記事もあるかもしれません)。
あとはもちろん、当初予想していなかったメディカル関連の記事も増えました。
中には毎日のようにアクセスがある記事もあります。
今年書いた記事でトータルで上位に来ているのは、次の3件です。
順番もこの通りで、この中では「腫瘍と腫瘤」がダントツです。
「自分が疑問に思うことはだいたい他の人も疑問に思っている」系の記事ですね。
去年はとにかく書きたいことを書き、そこから「書くこと」の楽しさを覚えた1年でした。
今年はさらに、「WEBライティングのお作法」を学び、多く検索される記事、そしてなるべく検索して来た人の疑問が解決されるような記事を書く方法など、「書き方」についても学習しました。
翻訳者になるため、翻訳レベルを上げるための勉強の一環というだけでなく、翻訳から外れた記事もいくつか書きました。
これには将来のための「第2領域」の学習だと思って時間を割きました。
具体的な成果としては、1年目からの蓄積分も含めて、ここまでアフィリエイト+広告収入の総計で23,000円ほどの収入(未入金分含めて)を得ています。
金額でみれば、「そんなもん」かもしれませんが、自分が書いて稼いだ金額です。
「一応稼げた」といううれしさよりも、「月1万円稼ぐのがどれだけ大変か」がわかったことの方が収穫かもしれません。
来年もいろいろと試行錯誤を繰り返して、読者貢献につながる記事を書く練習は継続していきます。
目に見えない成果(1):「これから」を生き抜くためのマインドセット
講座受講1年目(2018年)、伸び悩んだのは脆弱なマインドが原因でした。
去年の振り返りの時に書いてある、次の言葉がすべてです。
頑張る自分と、「現状維持」の方向に引っ張る自分とが常に存在していて、ブレーキ踏みつつアクセルをふかす状態がやはりずっと続いていました。
そしてそれを無視しつづけていました。
この状態を吹っ飛ばしたのが、2019年2月の「マインドセットがすべて」というビデオ(2973号)でした。
詳細は割愛しますが、ここで会社を退職することを決意し、背水の陣を敷くことでマインドセットを無理矢理転換しました。
*詳細はこちらの記事に書いています。
ただ、この「背水の陣マインドセット」が効力を発揮したのは、実際に退職した後(4月)でした。
というよりも、もう1本のビデオセミナー(3089号:勝ち抜くためのインタビュー術)でみじん切りにされ、「勝利の女神には問答無用で抱きつけ」という教訓が脳に刻み込まれたことで、マインドセットが強固になったといったほうが正確かもしれません。
*このあたりの詳細はこちらの記事に書いています。
簡単にいうと、勝利の女神をみすみす逃し、さらに怖じ気づいて新しい分野に飛び込めなかったヘタレマインドをぶった切られてようやく目が覚めたというお話です。
ここから実ジョブを獲得するまでの1ヶ月半ほどが、間違いなくこの1年(そして2年の受講期間の)ハイライトだったと思います。
この期間、
- 毎日14~15時間の勉強がつらいと思わず、
- ほぼ毎日2回ブログを更新して、
- 学習中集中力が切れたら引越しの荷造り作業をし、
- それでも眠気が取れなければ5分、倒れるように寝てむくっと起き上がり勉強する
といったことをしていました。
それを見ていた(?)勝利の女神から、「中国語の医療翻訳者が足りてないのでどうですか」というオファーを受け、CV送付→トライアル受験→合格・実ジョブゲット、がわずか10日間ほどの間に起こりました。
仕事を請け始めてから、これまでの「ショック療法で獲得したマインドセット」に変化が起きました。
それは、「もっと速く、正確にこなせるようになりたい」「もっと稼ぎたい」という内発的な欲求に支えられたマインドセットへの転換です。
ここから、「実ジョブでのレベル上げ」「もっと稼ぐための新規開拓の方法」を自分なりに考え、実行していきました。
この結果、
- 実ジョブは安定受注でき、処理スピードも上がり経験値も増えた
- 新規開拓をもくろんだトライアルは2勝2敗
- 「2勝」の翻訳会社からは実ジョブの打診なし
となり、新規開拓は「もう1つの柱」を育てるまでには至りませんでした。
トライアル合否状況、不合格トライアルの自己分析、対訳シリーズでの気づきなどから、「今のレベルではトライアル合格から受注につながるだけの実力がない」と判断しました。
そして明細書を正確に読めて翻訳できるように、さらにトライアルを(ある程度のレートで)上位合格しなるべく早く安定稼働に持っていくために、仕事をストップして学習に専念することにし、現在に至ります。
何としてでも、新規取引先を増やして安定稼働させたい。目標の月30万円を達成したい。
「稼ぎたいマインドセット」によって、私は稼ぐことに貪欲になりました。1年目が逃げ回るだけのネズミなら2年目は腹ぺこのどら猫になったくらいの変化です。
ただ、そのマインドセットをよくよく見ると、それは「目先稼ぎたいマインドセット」でした。
「バイト掛け持ちしてとりあえず収入を上げよう」と考えているのと同じだったのです。
冷静に「暴走気味だった自分」を分析して、「今何をすべきか」自分で考え、結論を出すこと、
これから稼ぎ続けるために、そして将来にレバレッジを効かせるために、という視点で物事を見ること、
そしてそのための決断をしてその責任を自分で負うこと。
「目先稼ぎたいマインドセット」を捨て、「これから」を生き抜くためのマインドセットを今年の終わりに、ようやく手に入れました。
このマインドセットこそが、この1年の、そして2年の受講期間で失敗と挫折を繰り返すなかで獲得した一番重要なものだと思っています。
目に見えない成果(2):「やりたいこと」が見えてきた
受講期間中も含め、今まで「自分のやりたいことって何だろう」といい年して「自分探し」をしていました。
この1年で、「書いて収入を得る」ことをもう一本の柱にしたい、という思いは固まってきました。
肝心の「具体的に何をするか」については、まだこれからです。これは来年、もう少し模索します。
本当はこの時点で「これがやりたい!」というものがあればよいのでしょうが、それでなくても「次」を意識することで、「来年の今頃には翻訳者として安定稼働していないと、次の仕込みはできないな」といったことを考えます。
「翻訳者としても干からびそうなオタマジャクシなのにまた絵空事か」と思われても構いません。
進むべき方向がどちらなのかを自分の中で意識するだけでも、目の前の学習への取り組みが変わります(もちろん、ちゃんと行動→改善のサイクルは回します)。
そして最近、「他人との比較は本当に無意味」というのが実感としてようやくわかってきたのですが、これも「自分はこういう方向に進みたい」というものが見えてきたことが大きいのではないかと思っています。
2020年に向けて
来年は、特許翻訳者として安定稼働すること、これが最優先事項です。
(いつまでにどのくらいという具体的な数値的目標も設定しています)
あとはざっくりになりますが地頭を鍛える訓練を意識して取り入れます。具体的には、算数(数学)の問題に取り組む、などですね。
それから、この2年ないがしろにしてしまった健康を取り戻すべく、運動を習慣化します。
さいごに(年末のご挨拶)
これが今年最後のブログ記事になります。
管理人様、受講生・卒業生の皆さん、そしてこのブログをご覧頂いている皆さま。
本年も大変お世話になりました。
私は人より多く道草食っている分、人と違う景色を見ています。
そこから得たものを、「役立つ記事」としてこれからも配信していきます。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。
それでは、よいお年を。
こんにちは、K2challengerです。
2019年、お疲れ様でした。
asaさんの頑張りは、私にとって本当に良い刺激になっており、
いつも参考にさせてもらっています。
asaさんの記事、読みやすくて大好きなんです。
私も2020年はライティングの勉強を強化します。
今年は女子会でお会いできて嬉しかったです。
また来年もよろしくお願いします。
どうぞ良いお年を!
K2challengerさん
こんにちは、コメントありがとうございます!
こちらこそ、K2challengerさんの
限られた時間の中で着実に勉強を重ね
あっという間に実ジョブを獲得され活躍される姿に
とても刺激を受けていました。
来年、私もイベントには積極的に参加します。
どこかでまたお会いできることを楽しみにしています。
そして、49インチのウルトラワイド画面の前で
ドヤ顔の記事も楽しみにしております(笑)
よいお年をお迎えください!